こんにちは。あいです。
久しぶりの東京国立博物館。ここに来ると心が落ち着く。
『きもの展』は会期が変更になり開催期間は6/30〜8/23(展示替えあり)9:00〜17:00(特別展は18:00まで)。専用予約サイトで日時指定のオンライン予約が必要。

今回の特別展はとても観たかった展示。行くのは情勢が落ち着くまで待ちたかったけど、待ってたら開催終わりそうだし…。色々と悩ましい…。
東京国立博物館とは
1872年に湯島聖堂の大成殿で開催された博覧会の際に誕生した日本で最も古い博物館で、本館・東洋館・表慶館・法隆寺宝物館・黒田記念館・平成館の6個の展示館がある。

本館は渡辺仁氏設計の建物で、建物自体が重要文化財に指定されており、昭和初期に流行した帝冠様式建築の代表的建築。
今回の展示がある平成館は、皇太子の成婚を記念して1999年に開館した建物。
きもの KIMONO
まずは、正門プラザでサーモグラフィで検温してから入館。
鑑賞にあたって推奨されていること。
・入替制ではないが館内滞在時間を1時間30分以内を目安にする。
・会場内はマスク必須で会話は控える。
・間隔を開けて。
展示のガラスケース周辺にはテープが貼ってあり、人との間隔を2メートルくらい開けて鑑賞する。

特別展入り口でオンラインチケットを提示し、チケットの半券をもらい特別展会場へ。
着物は日本文化でもあり伝統衣装でもある。鎌倉時代から今に至るまで歴史・文化・芸術的な側面だけでなく、その時代ごとのお洒落・流行りといった移り変わりが分かる5章から成る展示。
第1章では「モードの誕生」として、安土桃山時代に流行したデザインが展示されていて総刺繍や金箔が使われていてる色とりどりの小袖が展示されている。
小袖とは、袖口の開きが狭く・袖丈が短い特徴を持つきものの原形となった衣類。
第2章では「京モード・江戸モード」として、江戸時代になると着物の流行が京都から発信されるようになった。菱川師宣の『見返り美人図』に代表されるよう美人画がファッションに影響されるようになったり、庶民に贅沢を禁じたことで生まれた『粋』という文化も生まれた時代。
豪華絢爛で目を奪われたのが『振袖 紅紋縮緬地束熨斗模様』。熨斗の一筋一筋を友禅染めしてあり、それを柄合わせして縫製する技術も見事。
そして観たかったのが『小袖 白綾地秋草模様』尾形光琳筆。
光琳直筆の小袖で完全な形で残ってるのはこの冬木小袖のみで、お世話になった冬木家の奥方のために自ら筆をとって秋草を描いたもの。
300年前のきものに描かれた絵画作品。白地に様々な秋草がのびのびと繊細に描かれている美しいきものという形をした作品。

このきものは今回の展示のあと2年かけて本格修理を行うそうで修復プロジェクトとして寄付を募っている。
第3章では「男の美学」として戦国武将(信長・秀吉・家康)の衣装や江戸時代の刺子を施した火消半纏などが展示されている。
火消半纏の裏地に表した描絵模様が勇ましくてカッコいい。歌川国芳の絵をモチーフにしたものもあり、浮世絵がファッションに影響していることを物語っている。
第4章では『モダニズムきもの』として、明治・大正・昭和初期のモダンな柄の着物が華やかに展示されている。大正・昭和のコーディネートされた18組がシャンデリアの下に展示されていて、まるでファッションショーのよう。
第5章では『KIMONOの現在』として、現代におけるきものの展開を紹介している。最後にはYOSHIKIMONOの着物の展示もある。
1974年に「TAROきもの」というブランドを立ち上げた岡本太郎氏。この絵画であるきものを着こなせるような魅力的な人間になりたいと思う作品。
染色工芸家である久保田一竹氏の作品である「連作 光響」。四季を表した作品で15着のきものが連続して並べてあり、それが一つの風景となる壮大な作品。
圧巻すぎて呼吸するのを忘れるくらいの作品群。
今すぐ行くことが無理なのが悔しいけど、もっと作品を観てみたいから河口湖畔にある久保田一竹美術館に行きたい。
まとめ
「きもの KIMONO」は、とても観たかった展示なので開催中止にならなくて良かった。
欲を言えばもっとゆっくり観たかった。90分では足りないくらい充実した内容。
日本の美意識を色と模様に表したきもの。
数百年前のきものが現存して色鮮やかなきものという形で残っている奇跡。そして、きものという伝統文化は色々な形で発展して今に繋がっていることが観れる展示内容。
この伝統を途絶えさないで未来に繋げていきたい「きもの」という文化・ファッションを身近なものにしていきたい。
当日のみ有効の日時指定券を少し用意があるそうだがオンライン予約をしておこう。
現在、上野公園では蓮の花が見頃を迎えている。

午前中の早い時間、美術館に行く前にふらっと行くのがオススメ。
2020/07/某日
私は食をキッカケにして人生が豊かになりました。
食に関心を持つことで、いくつになっても食べる楽しさを失わない生き方を目指しています。
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